先人に学ぶ

 哲人に学ぶ汝 自身を 知れ
ギリシャ人の自尊心
壱岐が生んだ”竹田黙雷禅師”

初代会長三富道臣
愛郷心の原点(情報収集中)
天才詩人三富朽葉伝

第二代(終身)会長:松永安左エ門
福沢諭吉先生の自主独立の精神が
生涯を通して貫かれている


人生の最大事業

「よし俺が最後のご奉公に国造りをやろう」

経営者松永安左エ門

独立自尊、生涯在野の求道者

歴史の研究エピソード


翁の偉業再認識

翁の後を継承する先輩会長たちの姿

雪州会とは

興味のある方はご訪問ください(参考)
愛郷心:偉業に学ぶ

政治家:牧山耕蔵

「歴史の研究」・・刊行のことば抜粋(松永安左エ門)

・・・本書の出版を私に薦めたのは、鈴木大拙博士である。大拙さんは私が一九五四年に海外へ出かけるに先立って、次ぎのような見解を述べられた。

「自分は、トインビー博士に貴君が行くことを手紙で知らせておいた。できるなら、博士の『歴史の研究』を日本人に読ませたいからだ。 戦前の日本人は、一種偏狭の頭でっかちで、物質面と、精神面の調和をとり損なって、識者からみれば判り切った敗戦という惨めな時代をつくりだした。戦後は反対に、工業力においても、生産技術においても、世界のどこの国にも負けない状態になりながら、なおかつ敗戦と敗北感につながるコンプレックスがとくにインテリ的な指導者の間に甚だしい。『歴史の研究』が広く日本人に読まれることになれば、こういう傾向に対して良薬になるだろう。

私もこれを涼としてチャタム・ハウスにトインビー博士を尋ね、オックフォード大学出版部から『歴史の研究』全巻の日本語版の版権を得たのであった。その頃、蝋山政道博士、長谷川松冶教授らが、D・C・サマヴェル編の縮抄版を出版された。これはなかなか良い本で、日本でも随分読まれ、今なお続いているのは結構である。しかし、如何にせん、縮抄はどこまで行っても縮抄で、これによって原著の持つ精緻な論証を知ることはできない。・・・

・・・こういう経過で刊行会をつくり、やっと出版にこぎつけた次第である。トインビー博士が親しく筆をとって寄せられた本書の序文にも見られるように、近くはアジアの旅行によって逐次思索を新たにし、認識を深められ、遂にはじめの予定を超えて、全十二巻完成せられた精神の気魄は、私はじめ刊行会の関係者一同を勇気付け、成功に導く動機をなすものと信じる。

 一九六六年三月    松永安左エ門

小金丸幾久画伯「松永安左エ門」