深部海洋底掘削のこと「イラスト集]

1.地球深部掘削計画のこと

(1)   概要

IODP(Integrated Ocean Drilling Program)について、時々新聞記事にでることがあります。H2Aの宇宙開発の記事ほどではありませんが、H2Aが宇宙研究とすれば、IODPは逆に地球の地中深くを研究するのが目的です。
 1968〜1983年まではDSDP(Deep Sea Drilling Program,
1983〜2003年間までをODP(Ocean Drilling Program)といい、2003年からIODPと言います。 このように日本を含めた多くの地球研究者が1968年から取り組んで地球を研究してきました。
ODPまでは掘削できる深度、地域が限られていましたが、IODPではまず、地球のすべての地域(両極部を除く)を地下、12,000mまでも掘削することが出来ます。

 IODPには地球を掘削することができる掘削専用船が3隻います。
米国提供、運営のJOIDES RESOLUTION号は水深8,000

海底下、1,000m、EU諸国提供、運営のMISSION SPECIFIC
PLATFORMS号は氷解地域や30m程度の浅海地域を掘削できます。

そして、日本が提供、運営するCHIKYUU号は水深4,000m、海底8,000mの地域を掘削することが出来ます。

(2)   目的

これらの3隻の船舶を利用し、参加各国がその研究目的に応じて、計画を立て配船し、実行します。その大きな目的として

1)地球の生い立ち
2)地震の発生メカニズム解明
3)メタン ハイドレートなど鉱物資源の解明
4)地球深層に生きる微生物など人類に貢献するものを調査するなどです。

(3)   私の仕事

小生はこの度2003年から、2006年まで、これら3船舶にて行われる地球探査の中で、掘削に伴う、海洋汚染:事故防止を目的に組織された、PPSPPollution Prevention and Safety Program)の日本側委員の1人です。

本委員は全員で15人、外国人9人、日本人6人です。日本人6人中で役所出身1人、大学教授 2人、民間の地質専門家1人、掘削経験者2人で小生は掘削経験者の1人です。すでに仕事は始まりました。頑張ります。皆さんのご支援、ご理解をお願いいたします。

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