モンゴルの旅

弘法大使の滝お手洗水

        ドキュメンタリー映画 「フビライ八ーンと神風」                                               壱岐上映会

 
25日、一支国博物館3階多目的ホールにおいて、モンゴルのドキュメンタリー映画「フビライハーンと神風」の壱岐上映会が行われた。ドキュメンタリー映画は、4月16日から20日にかけて島内「元寇関連」の場所で撮影が行われ、モンゴル国功労俳優ソソルバラム氏と、駐日モンゴル国大使館通訳の大束亮氏の2人が、日本各地に残る元冠遺跡で撮影を行ったもので、壱岐での場面がが多く紹介されている。

 白川博一市長は「両国の友好が、末永く続く事を祈っている」と歓迎の言葉を述べ、モンゴル国のサラントゴス公使が「日本とモンゴルはとても良い関係国になっており、先日は安部総理が訪れた」とあいさつをした。

 試写会前には、モンゴルの民俗楽器モリンホール(馬頭琴)・リンベ(笛)・ホーミー(喉歌)の演奏が行われ、普段は耳にする事が出来ない遊牧民族の調べに耳を傾けた。

 映画は、日本語のテロップによるセリフがあり、始まりに壱岐が映し出されると「わー」と感激の声が聞こえ、元冠の歴史を改めて知る内容が映し出された。約90分の上映後は、「もっと沢山の人に見て欲しい」との声が聞かれた。


 
同映画は、フレルバータル駐日モンゴル国特命全権大使の発案と協力により制作され、13世紀の元冠(蒙古襲来)を、モンゴル側の視点から振り返るドキュメンタリー作品となっている。

 昨年は、モンゴル国と日本の文化交流取極締結40周年記念の年であり、両国で様々な文化交流行事が開催された。両国の交流の歴史を振り返った時に、元冠は重要な出来事であったが、今日のモンゴル国においてはそれほど深く知られてはいない。皇帝フビライハーンがいかに日本との関係樹立に努力したか、どうしてそれが叶わず派兵をする事になったのかなど、元冠にゆかりの日本各地を取材し、それをもとにテレビ番組を制作することになった。

 番組は主演(旅人)に、モンゴル国の国民的俳優ソソルバラム氏を迎え、モンゴル語を話す日本人と共に、元冠ゆかりの地を訪れて、遥か昔の出来事を想起して語ると言う形式で進められている。

 撮影は、4月〜5月にかけて、対馬・壱岐・鷹島・福岡・京都・奈良・東京・鎌倉などで行われ、4日間の取材をした壱岐がもっとも長く紹介されている。

 今回壱岐を訪れたのは、駐日モンゴル国公使・サラントゴス氏と、映画主演のソソルバラム氏、夫人のニンジバダガル氏、モンゴル民俗楽器・モリンホール(馬頭琴)奏者・ジャッブハラントグス氏、モンゴル民俗楽器・リンベ(笛)奏者・ホーミー(喉歌)ミャグマルツエン氏、通訳の大束亮氏の6人で、壱岐上映が日本で最初になる。

 ソソルバラム氏は、「13世紀にはモンゴルが日本を攻め、日本はノモハン事件でモンゴルを攻めた、このような事はもう2度と起こしてはならない。そのためにも日本との交流が大切だ。壱岐での撮影を決めたのは、初めて来た時に港での出迎えに涙が出るほど嬉しく、この島で映画を制作しなければ、歓迎してくれた人達の気持ちに添えないと思った、来年は世界音楽祭で優勝した楽団を連れて来る」と和やかに締めくくりの言葉を述べた。