東京雪州会の皆様、絶えず故郷壱岐のために、色々とご尽力、ご協力賜っておりますことに対しまして、常々感謝いたしております。 さて此の度、雪州会では今年発行の会報誌「雪州会だより」に、壱岐市誕生に向けての決意と祝意を寄稿してほしいとのご依頼を受けましたので、大変恐縮ながら町長としての所感の一端を披歴申し上げます。 まず私は、春の全国統一地方選挙により、町長に当選以来、合併に向けての色々な調整その他一生懸命頑張っておりますが、愈々最後の締めくくりの町長として有終の美を飾るために日夜頭を痛めているところでございます。 まず、長野県諏訪市との友好都市の問題、二番目に壱岐最高の観光施設「イルカパーク」、三番目に一昨年から開始して大好評の「磯あそび」(全国初の体験型観光として脚光を浴び、今年で三年目となっております)。そして四番目は、七年に一度の 「御柱祭」。これは諏訪市より古御柱を寄贈いただき建御柱を再現するもので、勝本町では壱岐最大の祭にしたいと、小中学校・商工会・漁業青年部・農協青年部等総出で盛り上げたいと考えております。 しかしながら、来年三月一日には壱岐市が誕生いたしますので、この「御柱祭」を成功させるため、他の三町長さんにも協力方のお願いを致しております。 松尾芭蕉の高弟である俳人曽良が幕府の命で巡検使として勝本で客死したことにより、勝本町では有志の方々が、毎年五月二十二日の命日には必ず供養と俳句会を実施し、今年は二九六回忌を実施しました。 東京雪州会元名誉会長で深江ご出身の故松坂直美先生には、勝本のために大変なご協力、ご支援を いただきました。先生につくっていただきましたあの「勝本小唄」が、今も毎日十二時を知らせるチャイムとして心を慰めてくれています。 愈々来年三月一日は、壱岐市の誕生となりますが、何れに致しましても素晴らしい恵まれた自然と多くの文化遺産を持つ郷土勝本町を、明るい希望を持って次代に継承することができるよう最大限の努力を致します。何卒雪州会の皆様も、故郷壱岐を更にご愛顧下さいますようお願い申し上げます。 最後に、雪州会の益々のご発展と会員皆様のご活躍とご健勝をお祈りいたします。 |