カレーライス誕生秘話

1)今、日本人が一般に食べている「カレーライス」は、「インドのカレー」ではなく、「イギリスのカレー」です。イギリス人の食事は一般に質素ですが、その長い経験から栄養のバランスのとれた「シチュー」はイギリス人の好んだ食事でした。イギリス人の船乗りも航海の時「シチュー」を食べたいと思っていましたが、味付けに使う牛乳が長持ちしないために長い航海の時には諦めざるを得なかったそうです。そこでイギリス人は、シチュー」と同じ材料(肉、人参、ジャガイモ、玉ねぎなど)に、日持ちのする香辛料(カレーパウダー)を使った料理「カレー」を考案しました。これが、イギリス海軍の「軍隊食」として定着していきました。

2)明治期の日本海軍は、イギリス海軍を範として成長してきましたので、栄養バランスが良く、調理が簡単なカレーに目をつけ艦艇での食事に取り入れました。しかし、これで最初は、イギリス水兵と同様にカレーをパンにつけて食べていました。しかし、これではどうも力がでないということで、小麦粉を加えてとろみをつけてご飯にかけて食べたところこれはイケルということになり、以後日本海軍の軍隊食として定着しました。これが現在のカレーライスのルーツともいえるもので、今では毎週金曜日の昼食に、北海道から沖縄まで、4万5千人の海上自衛隊員が一斉に「カレーライス」を食べています。

3)こうして日本海軍の「軍隊食」となったカレーライスは、故郷に帰った兵士が家庭に持ち込むことによって全国に広がっていきました。横須賀は海軍の発祥以来、海軍とともに歩いてきた街であり、カレーは横須賀から全国に広がったと言っても過言ではありません。このことから、カレーを横須賀の町おこしの手段として取り上げ、観光振興及び地元経済の活性化を図るためカレーに関する各種施策を推進し、「カレーの街よこすか」として、市民や企業とともに積極的に全国にアッピールしています。

                       カラーの街よこすか推進委員会


モニュメント登場
愛称は「スカレ一」

横須賀力レーフェス

「カレーの街よこすか」をアピールしようと、恒例の「カレーフェ
スティバル」のメーンイベントが二十三日、横須賀市汐入町のヴェルニー公園で闘かれた。会場では、海軍カレーのモニュメントをお披露目=写真。カレーの出店など約四十店も並ぴ、炎天下の中、観光客らがカレーをほおばっていた。

このフエスティバルは今年で五回目。今月中、市内の各飲食店がカレーにちなんだ独自サービスを展開している。二十四日まで開かれるメーンイベント会場では、各飲食店の自慢のカレーのほか、「食によるまちづくり」を進めている北海道富良野市(野菜)、鳥取県(らっきょう)などの名産品の出店も。二十三日には、”中華の鉄人”陳建一さんも登場、特製レシピによるカレーが無料で振舞われた。

モニュメントは二体あり、京急横須賀中央駅前とJR横須賀駅前に設置予定。愛称は公募の結果、市内の小学三年、藤村有紀ちゃん(九つ)らから応募のあった「スカレ
ー」と決まった。


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