本市教育委員会は本年度第一回目となる原の辻遺跡保存整備委員会(委員長・西谷正委員長)を二日郷ノ浦町、文化ホールで開き、本年度の整備事業として、来年二月までに高床主祭殿、平屋脇殿、大型竪穴住居の三棟を復元することについて協議、承認した。復元される主祭殿など三棟はいずれも弥生時代後期の建築物とされ、同遺跡の高台に位置、穀霊や祖霊を祭った清浄な場所と考えられており、主祭殿は司祭者らによる儀式が行われたとされている。同委員会では、それらの建物の構造や材質について検討、出入り口の方向や脇殿の床板張りの範囲など、今後もさらに協議が必要−とした。.同遺跡の固持別史跡指定五周年記念事業についても審議され、・「原の辻イベントラリー200jと銘打ち、十一月十九日から六日問、赤米収穫祭はじめ、一支国歴史発見〜島ごと博物館めぐり、弥生タイムスリップ発掘体験、遺跡ボランティアの西日本交流大会など開催することを承認した。 また、同委員会の前日、同調査事務所で原の辻遺跡調査指導委員会(県教委主催)が開かれ、委員による 調査現場の視察や同遺跡の 遺構についての報告が行われ、今後の発掘調査と保存のあり方について検討された。 教職員を対象に原の辻遺跡体験講座 県教育庁・原の辻遺蹟調査事務所(安楽勉所長)主催の「原の辻遺跡体験講座」が三日、同調査事務所 で開かれた。 同講座は、小中学校職員を対象に、原の辻展示館の見学や体験学習を通して同遺跡の価値を認識し、 教材として活用する方法をーと、約三十人が参加して開かれ、はじめに安楽所長が「壱岐に大きな跡があることを誇りに思ってください。ぜひ、この遺跡を教材として活用してほしい」ーなどとあいさつした後、参加者らは ▽講義「南北市糴にみる壱岐の考古学」 ▽展示館、遺跡の見学 ▽同遺跡発掘調査体験 ▽火おこし、勾玉作り体験 ▽意見交換会などを体験した。 同講義では、安楽所長が同遺跡の概要や歴史、本市の遺跡の分布、出土物の変遷を分かりやすく説明、参加者らは 、同遺跡の成り立ちをメモを取りながら熱心に聞いていた。 |