平成24年4月21日(2)
福岡壱岐の会だより 第56号
  
壱岐市のさらなる飛躍を目指して 壱岐市長 白川博一

福岡壱岐の会の皆様には、ご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。日頃より、ふるさと壱岐の振興発展に多大なお力添えをいただいており、心から感謝の意を表しますとともに、厚くお礼申し上げます。

さて日本中を震憾させた東日本大震災から早くも1年が経過しました。壱岐市では、職員の派遣協力や義援金・物資の受付、災害ボランテイアバスの運行など復興支援を行ってきました。未だ深刻な状況にある福島第一原発事故などこうした災害は決して他人事ではなく、玄海原発に近接する本市においても、非常に危倶する状況にあり、今後も市民皆様の安全と安心、そして郷土壱岐を守るため、防災体制に万全を期してまいります。

さて、昨年は、様々な分野で壱岐市の将来を見据え、新たなスタートをきった年でした。3月には、光ファイバー網の整備が完了し本市における情報通信網が格段に飛躍するとともに、壱岐市ケーブルテレビを開局し、市政情報をはじめ地域・各種団体の行事やイベントなど積極的に発信しています。

教育面では、4月に4中学校体制がスタート、9月には壱岐市学校給食センターが完成し、将来の壱岐市を担う子どもたちのため学校教育の充実を図ったところであります。

5月には、壱岐市福岡事務所を開設しました。壱岐の情報を発信できる事務所を福岡市に開設出来たことは、会員皆様との連携を図る意味でも大変意義あることと感じています。今後も本事務所を拠点に各都市との交流を深めてまいりますので、会員皆様方にも積極的なご活用をお願いします。

そして本年には、1月に待望の壱岐市三島診療所を開設、4月に壱岐市クリーンセンター、壱岐市汚泥再生処理センターが稼働し、壱岐市における主要な生活基盤は、着実に充実しています。

このように、多くの分野で道筋を付けることが出来ましたが、人口の減少、雇用の確保など本市が抱える課題に、今後も全力で取り組まなければなりません。特に平成25年3月失効の離島振興法の改正、延長は、離島地域にとって必ず実現しなければならない最重要課題であります。

現在私は、長崎県離島振興協議会会長、全国離島振興協議会副会長を拝命し、特に離島航路運賃のJR並運賃実現を国会議員、関係省庁に対し強く要望しています。

離島が抱える一番のハンデは、航路運賃であります。本年4月壱岐対馬博多航路に「フェリーきずな」が就航したことに伴い、一定の期間、基本運賃の2割引が実施されていますが、人流・物流ともにJR並運賃の実現が、交流人口の拡大や雇用の確保、産業経済の振興など本市をはじめとした離島活性化の一番の起爆剤になると確信しています。

会員皆様にもこのことをご理解いただき、さらなるお力添えを賜りますようお願いします。また昨年は辛亥革命百周年にあたります。その指導者、孫文を支えたのが梅屋庄吉と壱岐出身であるトクご夫妻です。そのトクの功労を顕彰し、友好の証しとして、中華人民共和国から
「梅屋トク像」をご寄贈いただき一支国博物館に設置させていただきました。

これに併せ「梅屋トク展」を3月15日から5月6日まで一支国博物館で開催しています。今後も、壱岐市の新たな魅力として、トクの功績を含め内外に発信してまいります。

結びに福岡壱岐の会の益々のご発展と、幡鉾会長様はじめ会員皆様のご健勝、ご多幸を心から祈念いたします。