勘学(かんがく)之歌

   朱熹

謂う勿れ 今日
(こんにち)学ばずして 来日(らいじつ)有りと

謂う勿れ 今年
(こんねん)学ばずして 来年有りと

日月
(にちげつ)(ゆ)きぬ 歳(とし)我を延ばさず

嗚呼 老いたり 此れ誰の 愆
(あやま)ちぞや



語意:歳不我延=時は私をいつまでも待っていてくれなお。。愆=愆(エン)は度をすごす意と音あを示している。
あやまる(誤)過失

通訳:言うことをやめよ。今日の日に学業をやらないで、将来の日があるのかね。言うことをやめよ。今年中に学ばないで、来年があるのかね。歳月は、すぐ過ぎ去り、人を待ってくれない。老いてから、悔いを残さないあように、精いっぱい勉めることが大切なのである。

参考:この詩は、朱熹の「偶成」と内容が類似するもの。朱熹に「四書集注あ」がある。広く一般によく読まれている。四書の中の「中庸」は、誠の思想が中心となっている。天の道である。「誠を」いかにして、人間が体得し、実現するか、学問を広くやるための道理の一端を述べたものである。