見えない力に導かれて 来秋一の宮美術展の企画
 7年前から巡拝をはじめ、全国一の宮巡拝を既に終えた。なかには2度3度とたずねたお宮もある。一の宮巡拝を続けていると、思わぬ発見があり元気が湧いてきたり、不思議な体験もした。多くは喧騒の大都会の真ん中に忽然と一の宮のお社があり森を形成している。ここには我々の祖先が神の領域として禁足を守り、2千年来伝えてきた森厳な社叢が現代でも残っている。

こういう場所に身を置くと、自然を愛し敬う日本人の心を強く感じることができる。 また名状し難い 「ここち良さ」を常に私は感じてきたのである。一方私は40年来絵を描いてきて、特に森や花や虫など自然の素材に心惹かれてきた。

 今年の3月に伊勢国一の宮・椿大神社の 「みそぎ」 の会に参加させていただいた。約60人の老若男女が参加して行われる定例の会である。 外気温はマイナス5度、まだ雪が残っている。初参加の私は、山本宮司のご配慮で真先に滝にうたれた。ほんの数分間のことであったが、涌の水流に押しつぶされそうになりながら、気会を何度も何度もいれ無事「みそぎ」 は終了した。

 帰途、深夜午前1時頃に西名阪道路を一人車で走っていると、なにか自分に出来ることをしなければならない、という思いが起こってくる。それまでの漠然とした思いから、『気』 が充実していくのが感じられた。 今、来秋に向けて 「一の宮巡拝美術展」 の企画が静かに進行している。全国一の宮巡拝会 近畿ブロック世話人   画家 開口行弘


                      木思石語
    
 直(なお)き心、清き心は、教えられて得られるものではなく、神々の宿る聖なる場、清浄なる場で感得せられる▼小泉さんは自民党総裁選に立候補したときから八月十五日には靖国神社に参拝すると明言し、総理になって国会で内外に向かつて明確にしてきた▼中曽根氏が終戦記念日に歴代首相として初めて公式参拝に踏み切ってから十六年目にして首相の靖国参拝が実現した▼その間、近隣諸国の反対が強いからと交渉もせず歴代首相は参拝を先送り、外務省は何をしていたのか▼今回の小泉首相靖国参拝は靖国の御霊が動かした行為で、靖国の歴史が連日報道され内外に伝わった▼西南戦争後の東京招魂社が靖国神社となり、戦死者を祭神として国が祀った▼このため陸・海軍省が担当した▼敗戦により御破算となったが、靖国神社は国から離れて継承された▼事情がどうあろうと靖国の御霊は戦死の時点と少しも変わらず、国家は例大祭には、礼をもって御霊示に敬意を表すことが何故にできないのか▼終戦日の騒ぎよりも靖国の御霊の身になって、御霊に礼を尽くす国民的合意と近隣諸国の理解をえる努力を、早急にする限界にきている。