トモダチに千本桜を
邦人男性、米で植樹運動


米中西部オハイオ州デートン周辺で、現地在住の日本人男性が中心になって桜の植樹運動をしている。東日本大震災時の米軍による支援「トモダチ作戦」や、米市民から寄せられた募金への謝意を示そうと始めた。現在550本。2017年までに千本を目指す。「被災地支援のため新聞に小さな広告を出したら、募金が3万3千ドル(約400万円も集まった。その温かい気持ちに恩返しがしたかった。

肌寒さが残る4月中旬、デートン郊外にあるライト兄弟ゆかりのライト・パターソン空軍基地の一角で、現地在住30年以上の米銀幹部、原伸郎さん(73)=横浜市出身=が約3メートルに育った桜を優しく見上げながら話した。

ソメイヨシノの一種だが、日本より寒い気候と土壌に慣れるには時間がかかる。なかなかきれいには咲かず、開花時には葉が出ている木もある。

デートン周辺には多くの日系企業が進出しており、米国で日本とのつながりが深い地域の一つ。原さんたちは大震災の翌年から、被災地支援とは別に「日米友好の証しに」と植樹のための寄付を呼び掛けてきた。

原さんの活動を手伝う地元の自営業ケント・アンダーソンさんは「かつて戦った両国は、米軍が日本の被災地支援をする友好関係を築いた。この地域は日本に本当にいい感情を持っていますよ」と語った。(共同、写真も)
情報源=産経新聞H27.5.13