第4249号   平成17年(2005年)7月11日 いきいきかがやく女性たち  第46回  壱岐日報                                        

 勝本FM・・どんなことにも挑戦し続けたい  勝本町 斉藤由貴さん

 昨年二月、壱岐で初めてのFM局として放送をスタートさせた「勝本FM」が、今月一日から郷ノ浦でも試験放送を開始した。開局当初からバーソナリテイを努め、両立して勉めてきた漁協を今年三月に退職、FMとイベントの司会などに本格的に取り組む斉藤由貴さん(21)をスタジオに訪ね、取材した。
「あんたはできるとよ」 と言われて育つ 
中学校、高校ではテニス、駅伝、陸上と、スポーツもやりましたが、小さい頃から歌が大好きで、高校の三者面談では「私は歌を歌う」と宣言するほどでした。歌を専門的に勉強する学校に行きたいと思ったこともありましたが、親に「本当にやりたいなら学校に行かなくても」自分の力で叶えようとするはずだ」と言われて納得し、勝本漁協に就職しました。 小さい頃からいつも母親に「あんたはできるとよ」と言われて育ったせいか、自分には無理だと思うようなことでも、やろうとするところがあります。お前ならできるよ”と言 われたら、すぐその気になります。親の言葉の影響は 大きいですね。
 
勝本FMから広がる
出会い

 就職して、仕事と現実に追われて、やっぱり夢を追いかけるのは難しいな−と思い始めた頃、「勝本FM」と出会いました。小さい頃から人前にでること、目立つことが好きな方だったし、好きな音楽にも関わっていけるので、迷わず引き受けました。 この仕事を始めて、一番ありがたいと思うことは、いろんな道を歩んでいる人、いろんな経験をした人に出会えることです。話をするだけでもとても勉強になります。

 ずっと今まで壱岐にいて気付かなかったんですが、夢や野心を持って、島のことを考えている人が多いこ
とにもびっくりさせられました。気持ちが″熱い″人が多いですね。 出会いにはいつも恵まれていて、自分の「師」と仰ぐ人がいつも何人か身近にいます。何かを一生懸命やっている時には、必ずいい出会いがあるように思います。
引き出しをたくさん 持つこと
 聴いてくれる人が増えてきてうれしい反面、″言葉″の大切さ、難しさを最近はとくに感じています。  仕事のパートナーでもあり、師匠でもあるボブ斉藤さんには「自A分の中に引き出しをたくさん作れ」と、言われています。 仕事以外のプライベートの時間も、見ること、聞くことのすベてが仕事に繋がるので、いつもアンテナを張っています。もともと「何でも見たい、知りたい」という気持ちが強く、人と関わることが好きなので、小さなイベントでもなるべく出かけて、多くの人と出会いたいと思っています。
いつかは自分の番組を
 この仕事を始めてから、お金では買えない貴重な時間を毎日過ごしているという充実感があります。 今は毎日が勉強ですが、いずれ一度は島の外に出て、パーソナリティーとしてもっと多くの経験を積んで、自分を成長させて帰ってきたいと思っています。そしていつかは、自分にしかできないこと、自分自身を出せるようなーたとえば、一対一で若い人の悩みを聞いてあげたりできるような、自分の番組を持つのが目標です。ーFMに入った当初は、言われた仕事をやるのが精一杯だったが、今では、”自分も背負ってるんだ″と思うようになったそう。
 少しハスキーな自分の声も昔は嫌いだつたが、今は自分のこの声で、どういう魅力を出せるかを考えているという。 経験することすべてが勉強と思って、新しいことにもチャレンジしていきたいーと明るい笑顔で話してくれた。 ただひたすらに前向きな明るさと、芯の強さー勝本FMの今後の展開と共にこれからの成長が楽しみで、壱岐にもまだまだいろんな可能性があることを実感した取材だった。