元気のでる「歴史人物講座」NO6

神武天皇国民を幸福に…・建国の詔

世界いずれも自国の建国を祝わぬ国ばない。わが国は神話の時代から今日まで断絶することなく連綿と続いてきた世界で唯一の王朝である皇室を戴く国である。これが私たち日本国民の誇りでないとするならば、一体ほかに何が誇りであろうか。

どうしてわが国にはヨーロッパやシナのように革命による断絶がなく、かくも長く一系の王朝が存続してきたのであろうか。全く不思議である。その理由は何か。答えは神武天皇の建国の詔にある。

その一節。「いやしくも民に利(さち)有らばいかにぞ聖(ひじり)の造(天皇の仕事)に妨(たが)わん」(日本書紀)。

国民を幸福にすることこそ天皇の任務という意味である。わが国は古来、国民のことを「大御宝=おおみたから)」とも呼んだ。宝物として大切に守るというのが皇室の国民観である。

天皇、皇室の最重要の任務は祭祀である。皇祖、神々を祭り常に「国安かれ民安かれ」と祈られ、国民を大御宝としてわが子としていつくしみ情愛をほどこされてきたのである。それが皇室の一貫した責務、不断の捉(おきて)であり不滅の伝統にほかならない。

それゆえ代々の日本国民は天皇を国家の中心として戴くことを悦びとしありがたく思い、心より敬愛し仰慕し忠誠を尽くしてきたのである。この世界に比類なき日本の国のあり方を深く思い、祖国の永久を祈る日が今日の佳節である。(日本政策研究センター主任研究員岡田幹彦)

何を血迷ったか戦後の日本人の一部学者たち。日本の建国の正史である日本書紀は無視され、魏志倭人伝が正史に置き換えられ、白髪三千丈の国の属国かと疑われる邪馬台国(卑弥呼)から始まっている。