ネクスト ウエーブ・・・一柳良雄の志・・・・・求む!「コミットするリーダー」
 一柳良雄です。これから月に1回、コラムを書かせていただくことになりました。 きっかけは、このコラムのタイトルにもなっています、BS フジで昨日から始まりました私 の番組、「ネクストウェーブ一柳良雄の志」です。この番組は、いろいろなゲストの方と、今の日本が抱える間題や課題について、志を語り合い、提言をし、何らかの実行につなげていこうという番組です。このコラムでは、番組で取り上げたテーマについて、より深く掘り下げてみようと思っています。

 第1回のテーマは「
国を導くリーダー。ゲストは元財務相の塩川正十郎氏です。 番組で塩川氏は「戦後60年の間に経済発展を遂げ、繁栄を極めた日本は、その他位を安住の地と考え、その後の努力を怠ってきたと思います。その間に他の先進国や新興国が努力し、繁栄を手にした結果、日本は地位後退を余儀なくされている」と現状を分析されました。

 私は今、日本が、かつての尊敬される、そして将来に夢の持てる国になるために絶対的に必要なのが「モノを言いコミットするリーダー」なのではたいかと考えます。そしてわれわれ国民には、そのリーダーの発言内容を吟味し、意味ある民意を伝えることでリーダーを磨き上げる、そんな役割が課せられているのだと思います。

 雰囲気に流されて選挙をし、政治家を鍛える事なく流れたこれまでの時間が、お役所主導の規制の多い現状を生み、それに甘んじる中、コンプライアンス不況が生じ、経済も民意も国会もねじれてしまったのではないでしょうか。

 塩川氏は「政党が政治家を一から育て、プロ根性のある政治家を生み出す必要がある」と断言しました。さらに「私欲公徳、私の欲を捨て、公の徳を積む、その精神を持った人間こそが政治家になるべきだ」とも。

 教育のたまものである意識の高いプロフェッショナルな政治家が生まれる。民主主義の権利を自ら勝ち取り、積極的に政治にかかわる意欲ある国民が、日本政治の中で彼らを鍛え上げる。そのようにして生まれたリ−ダーが、日本という国の発展、夢ある繁栄を担ってくれるのではないでしょうか。

 
いちりゅう・よしお
 昭和43年東大卒、通商産業省(現経済産業省)入省。宮沢喜一、田中角栄両通産相の秘書を務める。平成8年大臣官房総務審議官を経て10年退官。12年一柳アソシエイツ代表就任。(産経新聞:H20.10.6)