反日包囲網の正体
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孫文を支えた日本人

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 2016年)5月1日 日曜日

日中首脳会談にらみ攻防 異例の長時間海洋進出めぐり白熱

北京で開かれた日中外相会談は関係改善の必要性では一致したが、南シナ海問題など対立点はいずれも平行線のままだった。日中の関係はどう展開していくのだろうか。
(北京田北真樹子、矢板明夫)=1面参照 

外相会談
日中外相会談は、その後の昼食会も含めて約4時間20分もの長時間に及び、双方は主張をぶつけ合った。平成24年12月の第2次安倍晋三政権の発足以降、中国側が避けてきた直接対話が実現し、「関係改善」が主要議題となった。

.日本側は、中国の経済的苦境に加え、台湾で日米との連携強化を目指す察英文政権が5月20日に発足することが、中国の態度変更を促したとみている。そうであっても、中国側の態度は硬く、外相会談冒頭、笑みを浮かべた岸田文雄外相とは対照的に、王氏の言葉にはトゲがあった。

「中日関係は絶えずぎくしゃくし、たびたび谷間に陥ってしまったが、その原因は日本側が一番よく分かっているのではないか」報道陣を前に、関係冷却化の責任を日本になすりつけようとする王氏の発言に、岸田氏はすぐさま反論することができなかった。

しかし、長時間にわたった会談では、岸田氏も日本の立場を繰り返し、双方の応酬となった。最も白熱したのは南シナ海、東シナ海をめぐる問題だった。

王氏は、対日4項目の要求で、自国の傍若無人な海洋進出を棚に上げ、日本が「申国脅威論」をまき散らさないよう求めた。尖閣諸島周辺の日本領海へ公船を不法に侵入させているのは中国であり、南シナ海で人工島の軍事化を進めているのも中国だ。

岸田氏は、中国は国際ルールを尊重すべきで「力による現状変更」を図ってはならないという日本や国際社会の立蝪を強調した。反論する王氏に岸田氏が「立場を述べるだけなら報道官でいい。その上でどうするかを考えるのが外相だ」と促す場面もあった。

日本側は中国の対日4項目についても、経済で対等に扱えとした点などを「かなり自虐的だ」として中国の姿勢が強気一辺倒ではなくなってきたと見ている。

日本側は、会談の応酬内容はほとんど公表しなかった。習近平国家主席が議長を務める9月の20力国・地域(G20)首脳会議の際に、日中首脳会談を実現するため一定の配慮をしたものとみられる。

 
包囲網じわり 中国、手詰まり感

中国側で岸田文雄外相と会談したのは李克強首相と楊潔箆国務委員、王毅外相の3人。関係改善の必要性には同意しつつも、首脳会談の開催などについては慎重な姿勢を崩さなかった。南シナ海問題などをめぐる安倍晋三政権の対応を見極める思惑とみられる。

一連の会談で最も注目されたのが、王外相による4項目の「希望と要求」だ。「『一つの中国』政策を守る」という項目には、台湾で独立志向の察英文政権が近く発足するのを前に、日台関係ににらみをきかせる狙いがある。また、「中国脅威論をまき散らさない」「経済面で中国を対等に扱う」といった項目からは、アジアを中心に安倍政権が展開してきた"中国包囲網"ともいえる戦略を前に、対日外交が手詰まりに陥っている様子がうかがえる。

中国は最近、南シナ海における人工島建設などをめぐり、東南アジア諸国と米国との対立が深刻化している。中国の外交関係者によると、中国は、アジアで大きな影響力をもつ日本がこの問題に積極的に介入することを最も嫌っているようにみえる。このため、この時期に岸田外相の訪中を受け入れた背景には、日本との関係をある程度修復し、南シナ海問題で日本の動きを牽制したい思惑があるといわれる。

王外相はまた、来年が日中国交正常化45年であり、いまが日中関係を修復するチャンスであることに言及した上で、「聰其言、観其行」(言葉を聞き、振る舞いを見極める)という中国古来のことわざを引用し、日本側の実際の行動をみてみたい」と強調した。

中国はからめ手による対日牽制も図っている。4月29日には、共産党序列5位の劉雲山政治局常務委員が率いる超党派訪中団と会談した。9月には浙江省杭州で、中国が議長国を務める20カ・地域(G20)首脳会議が開かれる。その場で日中首脳会談の実現に踏み切るかどうかが」、中国側の出方をみる試金石となりそうだ。





改善妨げるのはどちらだ (産経新聞 2016.5.1 主張から)
日中関係

2国間訪問としての日本の外相の訪中は、4年半ぶりだという。この機会に4時間余をかけ、両国外相が率直に協議した意義は小さくない。だが、日本や国際社会が中国に抱いている懸念の解消に、どれだけの効果があっただろう。印象付けられたのは、外相会談の冒頭、王毅外相が関係停滞の原因を一方的に日本に押しつけた場面だ。

中国は軍事力を背景に一方的な海洋進出を続け、関係国に脅威を与えている。それにほおかむりしたまま「歴史を直視し」などと日本に注文をつける。説教強盗のような態度は、真の関係改善の道を広げるものにはなりえない。

中国が南シナ海の軍事拠点化を進めていることに対し、日本は米国や東南アジアの周辺国などと連携し、反対の声を上けている。南シナ海は世界の重要な海上交通路(シーレーン)であり、軍事拠点化は国際社会全体にとっての脅威でもあるからだ。

それについて、中国は「邪魔立てするな」と再三、不満を表明していた。日本の余計な口出しが関係悪化を招いている、とでも言いたいのだろうか。停滞の真の原因は、南シナ海問題にとどまらない。

中国は「南京大虐殺文書」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産登録などを通じ、日本をおとしめる歴史戦の手いない。歴史を歪曲し、国際社会における日本の名誉や地位を毀損しようとしている。

岸田文雄外相は、冒頭の王毅発言に、直ちに反論すべきだった。相手はわざわざカメラの入った場面で発言した。そこで黙すれば相手の言い分を認めたとみなされ、国益を損ないかねない。

北朝鮮の暴走を阻止するため、両国がさまざまなレベルで連絡を取り合うことなどは欠かせない。今回、一定の意思疎通を図れたことはよかった。経済面では、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立をめぐる対立も大きかった。ただ、世界第2、第3の経済大国が反目を続けるだけでは、双方とも得られる利益を失う。

中国側は、岸田氏と李克強首相との会談にも応じた。外相同士の電話協議を拒んでいた時期より軟化したとも受け取れるが、会談の開催自体が目的ではない。何を相手に突き付けるかだ。



美しき 強き国へ  桜井よしこ  中国へ反論しないのか

岸田文雄外相に、王毅外相は北京で4月30日、ニコリともせずに言った。「中日関係は度々谷間に陥った」「その原因は日本側が一番よく分かっているのではないか」一方的な対日非難に等しい不遜な主張の王毅氏に、岸田氏は「両国外相の往来が途絶えていることは望ましくない」と、穏やかに返した。

居丈高になる必要はないが、日本外交はこんなことでよいのか。中国は国連教育科学文化機関(ユネスコ)の記憶遺産に慰安婦を登録するため、昨年5月、韓国、北朝鮮、台湾、フィリピン、オランダと連帯委員会を発足させた。彼らは今月末の申請締め切りをにらんでいる。日本の外相として、王氏に慰安婦などの歴史問題を公正に扱うよう、冷静にクギを刺すくらいのことはすべきであろう。

明星大学教授の高橋史朗氏が早くから警告してきた『中国人慰安婦日本帝国の性奴隷からの証言』(UBCプレス)の凄まじい内容を外務官僚は岸田氏に伝えたのか。中国がユネスコに提出する申請資料の核となるとみられている書で、すでにCNNやウォールストリート・ジャーナル紙などで紹介されている。

同書は、上海師範大学教授の蘇智良氏ら3人の共著で、英文で250ページ,余り。カナダのブリティッシュコロンビア大学、香港大学、オックスフォード大学の協力で出版された。内容は荒唐無稽だが、名門オックスフォード大学も出版に関わっているため国際社会の信用を勝ち取りやすい。

読めば、クマラスワミ報告を読むのと同様の暗澹たる思いになる。物語の非現実性と無残な描写は、日本人ではなくむしろそれを書いた中国人の精神性をよく表現している。日本人は政治家、外交官、一般国民まで、中国人の捏造を、知っておくべきだ。

「序言」にはいきなり15歳のリュー・ミアンフアン氏が母親の眼前で日本軍に拉致されたという以下の証言が登場する。日本軍は村人を一カ所に集めた。30歳前後の日本兵が「お前はとても美しい」と、彼女を引きずり出した。抵抗してひどく殴られた。3〜4時間歩かされ、日本軍の拠点に連行された。その日「数人の日本兵」に犯された。

娘を心配した父親が、飼っていたヒツジ全てを売り払い、銀貨100枚の身請け金を用意した。軍の拠点を訪れ、日本の軍人に叩頭(こうとう)して娘の解放を頼んだ。父親は通訳を介し、娘は病気だ、解放されて病気が癒えたら必連れ戻すとも懇願した。日本軍は金を受け取り解放に応じた。

このような話、日本軍が身請け金を受け取るなど逆立ちしてもあり得ないと、日本人ならわかる。身請け話が真実でなければ、日本軍が女性の美醜を吟味して直接連行したという、そもそもの事の始まりも真実かと疑うものだ。2面に続く

題字も櫻井よしこ氏、「美しき毅き国へ」は毎週月曜日に掲載します

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