平成12年10月10日火曜日        一の宮巡拝 第6号

巡拝の声
一の宮巡拝を
  神奈川県横浜市 吉田一郎
 かねてより全国一の宮に関心があって、多少参拝した社もあります。小生当年八十二歳、覚悟を新たにして巡拝完
遂を計画実行したいと思っています。



 

バイクで一の宮巡拝
  愛知県春日井市 大谷武司
 賀曽利さんの 「中年ライダーのすすめ」 を読んで、試しに一の宮の参拝を始め七箇所程参拝。その後、一国に複数の一の宮という疑問や本当の一の宮は?、また様々なネット上の一の宮一覧・・・。これ等から、徹底して追及しようと、二千年五月四日、決意のきっかけとなった敢国神社まで足を運び 『全国一の宮御朱印帳』を購入した。
 なんと、八月六日までの三か月間で、三十四箇所を全てオートバイで参拝した。私は、本がきっかけとなったことと、オートバイが現代の早馬と考えるからそうしたまで、北は北海道神宮、島は佐渡の度津神社、西は宇倍神社。旧官幣大社など大きな神社は極めて事務的に済まされるが、伊射波神社、伏木の気多神社、出石神社、粟鹿神社、枚岡神社、敢国神社、都波岐奈等神社、宇倍神社、丹生都比売神社などがとても印象に残った。三年で満願成就と思っていたが、このペースなら一年半とかからないと思う。それ程、一の宮に夢中となり、国々の歴史や神社の成り立ちを、文献やネットサイトなどでも勉強、近隣や温かい処は冬用に残し、秋までに道奥、北陸道、東山道の巡拝と考えている。


一の宮が大好き  島根県出雲市 真木 弘子
一の宮が大好きな主婦です。一の宮神社の素晴しさを、ぜひ沢山の人に知っていただきたいと思っています。ただ、
神様は素晴しいのに神主さんがとても恐ろしいそうな人が多くて悲しく思っています。
神社が好きな人同志、ふれあう機会を増やしていただければ嬉しいのですが。活動、がんばって下さい。


 

故郷の一の宮と  千栗八幡宮宮司 東 正弘
 
先日大阪から来られ参拝されました方が、社頭 (肥前一の宮)に置いている 一の宮巡拝第四号』 を手にして、生
まれ故郷の伊弊諾神宮の写真を、御縁だといって見ておられました。とり急ぎ御礼まで申し上げます。


一の宮巡拝を目標  東京都葛飾区  永見 勉
 
いま、少子高齢社会といわれていますが、私は年金生活の仲間に入っています。いままではお互いさまと思っていたのでしたが、高齢社会になると、それを負担する若い人の数が少なくなり、将来掛金より支給額が少なくなるといわれています。老人として何かすまないような気持ちです。国は六百四十五兆円も借金があります。その反面、千三百兆円も国民の貯金があるから心配はないといいます。
 その大半は中・高年層のものといわれ、もっと消費にまわすと景気が回復するといいます。年金生活者は、先々の心配がありますが、最後の生きる目標に全国一の宮の巡拝を始めました。 まだ始めたばかりですが、巡拝の旅をするだけで何か元気が出てきます。



書籍紹介 中世諸国一の宮制の基礎研究 研究会編・岩田書院 電話03−3326−3757
 
中世諸国一宮制研究会 (井上寛司代表) で、一の宮の歴史的考察がなされ、その成果がまとまった。『延喜式』 にも制度化されることなく、しかし、今日も一の宮は存在している。逆に制度でなかったからこそ生きてきたともいえる。それは縄文からの神々の宿る神域と伝承が生きていたからである。 本書は、各国一の宮及び諸国一の宮制についての基礎的データを収集・整理したところに文献的価値がある。具体的には、諸国一の宮および二・三の宮以下の確認、本寺・惣社・国府・国衛関係社寺の確認、これら一宮以下についての先行研究の整理と到達点の確認、史料の存在形態とその所在の確認、その史料の性格についての吟味と検討が加えられ、一の宮の基礎的データを統一フォーマットに基づいて整理している。同時に一の宮制と密接に関わる二十二社と国街機構についても文献目録と合わせて掲載。岩田書院・電話三三l二八・三七五七

 一の宮が文献上の初見は伯耆国一の宮倭文神社で、康和五年 (一一〇三) 経簡銘に「山陰道伯耆国河村東郷御坐一宮大明神御前」 とある。 国内第一の鎮守である一の宮は、国々で最も霊験が高い神の鎮まるところであり、縄文時代につながる古代日本の ルーツである。その基礎的な学問的研究が及んだことは、一の宮巡拝にとっても、その意義が裏付けされることになる。巡拝者の体験の中に、日本人の魂を探し出してもらいたい。宮内書院発行九九〇〇円消斉税別)