あいさつで心があたたかに 小学生 中田咲菜(10) 私が通っている小学校の通学路にいる、「見守り隊」のおじさんとおばさんは、雨の日や暑い日、寒い日も、黄色い旗を持って、私たちを車や危険なことから守ってくれます。私がまだ1年生でドキドキしていたころ、見守り隊のおじさんとおばさんが、声をかけてくれました。 「おかえり」。ただその一言で、心が動かされました。ドキドキしている私に、明るく声をかけ、笑顔であいさつをしてくれたからです。あいさつの大切さをあらためて知りました。 おじさん、おばさんと、ほんの少し、わずかな言葉を毎日交わすだけでも、あたたかな気持ちになれるということが分かりました。そして、少しの言葉で人と人のつながりが強くなることにも気づきました。大事なことを教えてくれた見守り隊のおじさんやおばさんに、ありがとうの気持ちをこめて、私も元気いっぱいのあいさつを返したいと思います。(大阪府大東市) 日頃から災害への備え必要 中学生 青木彩波 13 東日本大震災から5年が過ぎました。私の母方の伯父さんは震災当時、宮城県石巻市で働いていました。母が東京から電話をかけてもつながらず、伯父家族の無事が確認できたのは、震災から数日後でした。伯父からは震災後に「もし財布を取りに戻っていたら津波にのみ込まれていたかもしれない」など、当時の話を聞きました。東日本大震災では、多くの人が亡くなり、行方不明のままの人もいるそうです。 伯父は震災後、埼玉県内に転勤になり、今は再び石巻市に戻って働いています。地震や津波の怖さを伯父から聞いた私は、地震が起きるとまず第一に津波の発生を心配します。 自然災害は、避けることができません。それでも「もし地震が起きたら」ということを、家族で話し合っていれば、被害を最小限にできるはずです。私もどうすればよいか家族と話し合い、考えておきたいと思っています。(東京都町田市) 時間に余裕もつ大切さ実感 高校生 高橋亮太 16 先日、自転車で通学途中、小学1年生とぶっかってしまった。この日の朝、僕は遅刻するかしないか、ぎりの時間に家を出た。自転車を急いでこいでいるときは、「絶対に遅刻できない」という思いしかなかった。そして、住宅地のそばの十字路を通り過ぎようとしたとき、飛び出してきた子とぶっかってしまった。 その瞬間、僕は目の前が真っ暗になり、同時にすごい恐怖を感じた。幸い、相手の子にも僕にもけがはなかったが一歩間違えれば、互いに大けがをするところだった。相手の子もいきなり飛び出してきたとはいえ、僕はその子に本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 このような事故を二度と起こしてはいけない。そもそも、早めに家を出て、心にゆとりがあれば、こんなことにはならなかった。これからは時間に余裕をもって行動しようと反省した出来事だった。(熊本市中央区) 大空襲のあった日が誕生日 中学生鈴木潤大(じゅんた) 私の誕生日は3月10日だ。小学6年生で歴史を学んだとき衝撃を受けた。昭和20年の3月10日に、10万人以上が犠牲となった東京大空襲があった。平成2年には「東京都平和の日」に制定されている。今から71年も前の出来事で、私が生まれるずっと前だ。しかし何か重く心にのしかかるものがあるのも事実だ。 東京大空襲のことを知ってからは、自分の誕生日が、多くの人々が亡くなった日だと考えると、一年一年を大切に生きなければと意識するようになった。小学生のとき、戦争を体験している祖母のお姉さんに、戦争中や戦後の話を聞いたことがある。食糧難や空襲の話も聞いた。 しかし、戦争は悲惨だということは理解できても、なかなか実感としてとらえることができない。平和な時代に生まれ育った私たちだからこそ、改めて「戦争の歴史」を学び、「平和」について考える必要があるのかもしれない。(東京都目黒区)
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