ふるさとに鬼凧職人さんが見つかりました。今年こそ、多摩川で飛ばせたいものですねえ

壱岐の凧、東京の薫風に舞う
ハタ揚げに雪州会から40数名参加
   東京雪州会副会長兼幹事長       牧 山 康′ 敏
快晴、風力よし。雪州会と東京渡良会の凧(たこ)数枚が、東京の空高く舞い上がった!長崎ビートロ会(長崎市出身の関東地区親睦会)主催のハタ揚げ大会が去る四月三十日、東京大田区の多摩川緑地公園で開かれ、東京雪州会からも四十数名が参加した。全体では約八百名が参加する大イベントで、雪州会は昨年から参加して今年で二回目。

 当日は全国的に気温が上がり、春を通り越して一気に夏日和。東京都心の最高気温も二十五・八度を記録。ただ薫風さわやかで、絶好の凧揚げ日和となった。この陽気に誘われて雪州会関係者も山内賢明会長ほか子供や孫を連れ立って続々集まり、昨年(三十名)を大幅に上回るほど。

 「雪州会」や「渡良会」の文字を書き込んだ手作やの凧を蔵方肇氏らが持参。緑濃い芝生を踏み締めて糸を手繰れば薫風に乗つて空高く舞い上がる。大小合わせて百枚ほどの中で壱州勢の凧が最も高く飛んだように見えるのはヒイキ目か。 子供の頃、節句時に飛ばした凧揚げ風景が懐かしく瞼に浮かぶ。長崎市出身者を始めこの大会に参加した大勢の人々の思いも、また同じではなかろうか。同時に子供たちにとっては新緑豊かな自然に触れ、思い出のページを刻むことになるに違いない。私達の古里・壱岐では今でもかつてのような凧揚げ風景が見られる
のであろうか。 いま声を大にして言いたい。子供らよ、野に出よ、自然と戯れて遊べ、と。そこにはテレビやゲーム機では決して得られない「何か」が体得出来るはずである。 あのドイツの偉大な詩人で思想家でもあるゲーテが五月の詩で、花咲き誇る自然を表現した「野辺は笑う」この時期こそ、自然と接する最良の季節ではないだろうか。

 話を戻そう。無心に凧揚げに興ずる者あれば、片やハタなど見向きもせず、ただひたすらに名産の麦焼酎で気勢を上げる者あり。しかし、この歓談やよし。車座で久し振りの旧交を温め、古里談義や近況に話も弾む。何と和やかなことか。 売店には長崎名物の大村寿司やちゃんぽん、焼きそば、カステラなども並ぶ。夏日とあって缶ビールは早々と売り切れの盛況ぶり。午後二時頃に解散となるも、この後、雪州会一行の多くは、多摩川を挟んで隣の工都・川崎に繰り出しカラオケに興ずる。凧揚げで東京の空を制し?今度は工都の歓楽街で美声・蛮声を張り上げる威勢のよさ。何とも楽しい一日でした。主催者ビードロ会の皆様に感謝するばかりです。(情報源:壱岐日報H19.5.7)