新年のご挨拶 東京雪州会会長 山内賢明
壱岐市および東京雪州会の皆様そして壱岐出身の全国の皆々様に謹んで新年のご挨拶を申し上げます。私は昨年十月、東京雪州会の第十代会長に推挙され就任致しました。当会は大正六年(一九一七年)に壱岐出身の赫々たる諸先輩のご尽力により創設され、輝か一しい歴史と伝統を有しています。私も微力ながら、この誇りある東京雪州会の更なる発展に向けて努力する決意を新たに致しております。
折しも本年は当会創立九十周年という記念すべき節目の年を迎えます。私は昭和二十六年に当会に参加して以来、役員などを含めお手伝いしてきました。近年は関東地区における壱岐出身者の交流・親睦団体として活動も年々盛んになってきております。昨年十月の東京雪州会の定時総会は百八十人という過去最多の大勢の方々に参加いただきました。楽しい雰囲気の中、壱岐市長を始め多数のご来賓の方との情報交換や会員同士の親睦を深めることが出来ました。本年十月末に開催予定の総会では創立九十周年記念大会として一段と盛り上げりていきたいと考えております。
また昨年九月には東京雪⊥州会として初の「ふるさと「壱岐ツアー」を企画し、壱岐島外出身者七名を含む二十六名が参加。壱岐市役所幹部、壱岐市校長会などと壱岐市の活性化策や教育問題について率直に意見交換出来たことは大変意義深いことだと考えております。その際、東京雪州会としては壱岐島の自然を守り植樹の大切さを喚起する目的で、些少ではありますが壱岐市に浄財を寄付させていただきました。壱岐の植樹・緑化を通じ、環境保全さらには子供の情操教育などに役立てればと考える次第です。
ところで目本経済は昨年十一月には昭和四十年代の「いざなぎ景気」を越え、最長期間を更新しています。統計上は日本経済の拡大基調は持続しているように見受けられます。しかし地方に目を転じたとき、大都市と地方との格差は歴然としています。地方自治体の財政窮迫は最大の課題であり、壱岐市も例外ではをい共事業の激減、漁業不振などに加え少子高齢化も顕著、で、その影響はモロに壱岐経済を直撃しています。壱岐も市制発足四年目。合併後の助走期間を経て、↓
その効果がいよいよ試される時期に差し掛かっています。幸い私達の壱岐には豊かな自然があり、また歴史・文化的にも地政学的も進取の気性を持つ島民性もあります。これらの特性創意工夫を生かせば九州はもちろん日本全国、アジア、世界を舞台に壱岐特産品の魅力を発信出来る素地は十分にあると考えます。私は現在、壱岐で麦焼酎の醸造業を営む一方、東京を中心に全国各地を往来し仕事をしている関係で、東京と故郷の実情を理解できる立場にもあります。東京雪州会は会員相互の親睦・交流を図るとともに故郷壱岐市の発展に資することを目的としています。その観点に立って私も会員の皆様や役員の方々そして壱岐市の皆様と相携えて、雪州会会長としての重責を果たしていく所存であります。最後に皆様のご健勝とご繁栄を祈念致しますとともに、一層のご支援とご鞭撻をお願い申し上げ、年頭のご挨拶と致します。
|