遠征部隊(31MEU)が中心になる。島が敵に占拠されたとのシナリオで、洋上からボートに分乗し、上陸作戦や敵部隊襲撃などを訓練する。陸自と米海兵隊は9月、米グアム島やテニアン島で離島奪還訓練を実施。島を使った共同訓練はそれが初めてだったが、今回は舞台を沖縄に移し、尖閣や先島諸島での事態を念頭に部隊の展開方法も確認する。

防衛省は訓練にあたり「特定の国や島を想定していない」と強調することにしているが、中国の反発が予想される。尖閣の国有化をめぐり日中間の対立も先鋭化したため、防衛省は野田佳彦首相の判断を仰ぐ異例の措置をとった。首相は最終的に島嶼防衛訓練を含め演習内容を了承した。

ただ、島嶼防衛訓練の実施には慎重論があり、訓練を非公開とすることも検討しているが、ある政府高官は「脅威に即した常識的な訓練として淡々と公開すべきだ」と指摘している。 
情報源:産経新聞H24.10.13