アジアの真実の声を伝えよう

池間哲郎(いけまてつろう)
一般社団法人アジア支援機構代表理事

私は沖縄県生まれで沖縄育ちです。約二十五年間にわたって、アジアの国々に出かけて行って、その回数は。二百回を超えています。観光地ではない、その土地の人々と触れ合い、語り合ってわかったんです、日本がいかに愛されているか。アジアの人々から嫌われてる? とんでもない、違います.一部の反日教育を続けている国は別ですが、その他のほとんどのアジアの国の人々は、日本が大好きなんです。

たとえば、私達はビルマで学校を百校以上建て、井戸も千基近くつくってきました。ビルマの子供がこう言いました、「アウンサン将軍が日本から学んで、日本と共に戦ったからビルマはイギリスの魔の手から解放された。だから私も大きくなったら、日本に留学してこの国のリーダーになりたい」と。

インドの人は、「日本人がいたからこそ、日本と共に血を流したからこそ、自分達は独立できた」と言って泣きました。力ンボジアの人は、「日本は希望の星だ」と言いました。パラオのお婆ちゃんは、君が代をしっかりと歌って、「日本から教えられた責任という言葉を胸に抱いて自分は人生を歩んできた。

親の責任、仕事の責任、国を護る責任。心から日本に感謝する」と言いました。これがアジアの人達の真実の声です。

アジアの各地でかつての日本兵は「白人と堂々と戦った」と尊敬されています。あの白人の帝国主義、植民地時代がいかに残虐だったか、ということも聞きました。言葉にするのもおぞましいくらいの虐殺をやっている。なぜこういうことを学校の教育で教えないのか。そこが解らないとなぜ日本が戦ったか、意味が通じないですよ。

実は私も日本の悪口ばかり教えられてきて、何となく日本は悪の国家だと思っていた。ところが、外国に出て外から見たら、いかに日本が素晴らしい国かよくわかった。にもかかわらず、私は臆病で語ることをしなかった。

祝祭日に日の丸を掲げると右翼と言われる、日本を愛してるだけなのに。だから口をつぐんでいたんです。そんなとき、東日本大震災が起こりました。被災地のあちこちに、四十回以上通いました。あの寒さの中をあれだけの苦しみと悲しみを背負った人々が誰も和を乱さない。小さな子供たちでさえも雪の中、ガタガタ震えながら炊き出しの列に我慢して並んでいる。

自分たちも苦しいのに、「私達よりももっと向こうの人達が苦しんでいる。だから向こうから先にやって下さい」と言う。こんな見事な国民はいません。見ず知らずの誰かを助けるために命を捧げた人も大勢います。日本人は凄いなと思いました。

この高い道徳心こそ、日本人の誇るべきことだと私は思っています。大震災後、私は語り始めました。それは間違っていなかった。日本の子供たちはわかってくれます。私はこれまでに三千回近く全国で講演をしてきて、日本人としての誇りを持てず、自分に自信が持てない子供たちの苦しみを見てきました。

講演の後、坊主頭の体のでっかい高校生がやってきて、「僕は、日本人が大嫌いだった。日本人であることが恥ずかしかった。日本に誇りが持てなかった。でも今日の話を聞いて、日本がいかに素晴らしい国かがわかった。日本人として誇りを持っていいんだとよくわかった。だから、やっと今日僕は、日本人になることができたんです」と言って泣きました。

ある少女は、「日本人の子供なんて絶対産むもんかと思っていました。悪い国だと思っていたから。でも、今日変わりました。自信を持って誇りをもって、日本人の子供を産みます」と言って明るく笑いました。

私は、日本人としての誇りこそ人生を豊かにすると信じています。私たち大人には日本の素晴らしさを子供たちに伝える責任がある。先人たちが命を捧げてこの国を護り続けてきたことを伝える義務があるのです。